思い出の映画館と角川映画。
今の映画館といえばシネコン(大型施設などにある複合映画館)ですよね。
きれいなシートに最新映画、おいしそうなポップコーンとおしゃれなドリンク。
どこへ行っても同じ作品を上映していて、1回観たら出てくださいね~ですよね。
私が子供の頃よく通っていたのは、いわゆる2番館みたいな町の映画館。
ちょっと前の話題作を2本同時上映。
というより昔は2本立て作品も多かったような…。
1回入場料さえ払ってしまえば映画館を出るまで何回観てもおとがめなし。
お菓子や軽食を持ち込んで食べてもOK。
2本目を観終わってゆっくりお菓子食べてるうちに、あれ…次の1本目がまた始まっちゃったよ(^^;みたいな…。
映画館は古びた建物で、座ってると必ずお尻が痛み出す年季の入ったシート。
入り口には、ガラスケースに子どもが好きそうなスナックやチョコレート菓子。
以前の売れ残り?を何作品かまとめて置いてあるパンフレットとポスター。
はて、初めて観た作品はなんだったんだろう・・・(*'▽')?
ショッキングすぎて覚えているのは家族で観た
『病院坂の首くくりの家』
おどろおどろしい殺人にお色気シーンまで・・・ふつう家族で観ます?
今なら間違いなくR18ですよ~(~_~;)
ピーターがギターでガーン( ゚Д゚)ですから・・・。
ネタバレになりますので、観たことない方はぜひ観てください!
トラウマにならなかったからよかったけど(*_*)
私の父は映画が好きで、何かと連れて行ってくれました。
映画の楽しさを教えてくれた父にはとても感謝してます(*'ω'*)
私が自分の意志で見始めたのは、おこづかいがもらえる年代になった小学生の高学年頃からでしょうか。
友達と連れ立って、話題の(ま、ちょっと遅れて始まりますが)作品を観に行くわけです!(^^)!
当時の映画といえば角川映画全盛期です。
お二人が主役の作品を毎年のようにやってました。
私は薬師丸ひろ子さんのファンなので…(#^^#)
小柄でピチピチしてて、可愛らしくて、特にあの声が大好きなんです(*^^*)
とても癒されるあの声…。
最近でもドラマや映画に活躍されてますよね。
当時からイケメンアイドルよりもキュートな女子が好きでした(*´ω`)
中でも印象に残っている作品は、『探偵物語』と『Wの悲劇』です。
『探偵物語』といえば、松田優作さんの渋~い演技とショートカットがかわゆい薬師丸さん。
女子大学生が探偵になって大人の世界をのぞき見していくというストーリーですが、彼女の演技がまだ初々しい(#^^#)
赤川次郎さん原作(当時みんな彼の作品を読んでいました)映画なので小学生にもストーリーがわかりやすかったのです。
空港でのラストシーンは急におしゃれな曲がかかり(サントラは加藤和彦さん)本編とは違う映画観てるみたいでした。
それに、あの展開…10代女子にはドキドキでした(*'ω'*)
『wの悲劇』
舞台女優が殺人事件に巻き込まれて…というお話ですが、薬師丸さんの演じる役柄が舞台女優を演じて、その中で嘘をつくためにまた演じるという複雑( ;∀;)
お相手役の世良公則さんとか、三田佳子さんとか蜷川幸雄さんとか、なんて豪華な俳優陣。
この作品は全編流れる曲がとても素敵で…と思って調べたら、久石譲さんが作ってらっしゃったんですね(*_*)当然でした。
薬師丸さんが歌う『WOMAN』が物凄く心にしみわたります(;´д`)
しかも、最近になって松任谷由美さんが呉田軽穂として作曲されていたと知りました!
・・・今さら気付くの遅すぎですがな(~_~;)
この映画は序盤の豪華な舞台とは打って変わって、ラストシーンがじんわりともの悲しいですが (>_<)そこが好きです…。
角川作品で一番お気に入りの作品。
『里見八犬伝』
もちろん主演は薬師丸ひろ子さん。
お相手役が真田広之さん。
千葉真一さん、京本政樹さん、夏木マリさんなど名だたるスターが沢山(*^^*)
そこからすっかり里見八犬伝がマイブームになり、原作本(子供用)を読んでみたり、勝手と調べものをしてみたりと、想像(妄想)が止まらない作品なのでした。
そして最後に思い出深い作品(^O^)/
『2代目はクリスチャン』
シスターがやくざの世界に巻き込まれていくという…今考えるとかなり突飛な設定(~_~;)
ま、そこはつかこうへい作品だから良いのですが…。
なんといっても素敵なのは、志穂美悦子さんの美しさ!!!
シスター姿がりりしくて、まぶしいっ(>_<)
ご存じ長渕剛の奥さまですが、昔はJAC(ジャパンアクションクラブ)に所属し、TVドラマなど大活躍していました。
男性に頼らない芯の強い女性をそのまま体現しているようなお姿。
そしてきりりと整った美しいお顔。
すべてが自分自身と正反対すぎて余計に憧れるのかもしれません。
志穂美さんは女優業をやめて今ではフラワーデザイナーをされてますよね。
いさぎよく退くところもまたカッコいい(*´ω`)
あ・・・。
すっかり角川作品の紹介になってる(*_*)
でも、私にとっては角川作品無くして映画館はあり得ない。
そのぐらい10代初めの私にとっては映画館=角川映画だったのです。
あれからだんだん大人になるにつれ、いつしか映画は都会で観るようになり…。
時代に追われるように、町の映画館は次第に上映規模を縮小して、しぼむように消えていきました。
今では跡地にビルが建ち、映画館があったことさえ忘れ去られています。
けれど、時々あの頃の映画館とそこで観た映画を思い出します。
ワクワクしながら席に着き、待ちに待った作品が上映される感覚。
それだけはどんな映画を観ても忘れないものです(*´▽`*)
あの時見せてくれた世界観は、今も時々私を楽しませてくれます。
子ども時代に映画を教えてくれた映画館(ぼろぼろでしたが)に感謝したいです('ω')